愛らしい笑顔が魅力的なガミースマイルですが、上顎の歯茎が目立つことでコンプレックスに感じている方もいます。
歯科医院で治療を受ければ、改善できるのでしょうか。また、歯列矯正で改善できるという噂は本当なのでしょうか。
今回は、ガミースマイルの原因や改善方法について解説します。
歯列矯正の具体的な方法や放置するリスクについても解説しますので、見た目が気になっているという方はぜひご一読ください。
ガミースマイルとは?
笑ったときに歯茎が大きく見える状態を「ガミースマイル(gummy smile)」といいます。
明確な基準はありませんが、一般的に上の歯茎が3mm以上露出する場合にあてはまると考えられています。
元気で愛らしい印象からチャームポイントとして捉えている方もいますが、大きく見える歯茎にコンプレックスを抱いている方もいるでしょう。
健康に悪い影響を及ぼすことはありませんが、コンプレックスを放置しているとストレスの原因になります。
人前で笑うのが恥ずかしい、人前に出ることに抵抗を感じるという方は、歯科医院を受診して改善を目指しましょう。
ガミースマイルになる原因
そもそもガミースマイルになるのは、なぜなのでしょうか。
考えられる原因と、それぞれの症状に合わせた治療方法をご紹介します。
①骨格や歯並びに問題がある
原因として最も多いのが、「骨格や歯並びの問題」です。
特に上顎の骨が長かったり、上顎前突(出っ歯)であったりする方は注意が必要です。
骨格や歯並びの問題は遺伝的要素が強く、家族や親戚にも同じような特徴を持つ方がいる場合は、引き継がれる可能性が高いといえるでしょう。
治療方法
生まれつき骨格や歯並びに原因がある場合は、「抜歯」や「歯列矯正」が有効です。
出っ歯や口ゴボ(口元が突出している状態)など、骨格に問題がある方は、抜歯を行うことで歯列全体を後退させて歯茎の露出を抑えます。
歯並びに問題がある方は、歯科矯正用アンカースクリュー(歯を動かすための支点として使われる小さなチタン製のネジ)を顎の骨に埋入し、下顎を持ち上げることで歯茎の露出を抑えます。
②上唇や口周りの筋肉に問題がある
「唇の形状」や「筋肉の過剰な発達」によって、ガミースマイルになることもあります。
生まれつき上唇が薄い場合は、笑った際に歯茎が隠れず、大きく露出してしまいます。
また、上唇を持ち上げる筋肉(上唇挙上筋)の力が強いと、歯茎が大きく露出してガミースマイルに見えることもあるでしょう。
治療方法
唇の形状に問題がある場合は、「上唇粘膜切除術」によって改善が期待できます。
上唇と歯茎の間にある粘膜を切除して繋ぎ合わせるという方法で、唇の可動域を制限することで歯茎の露出を防ぎます。
また、筋肉に問題がある場合は、筋肉の働きを抑制することで歯茎の露出を防ぐ「ボトックス注射」が有効です。
注射器を用いた方法なので体への負担は少ないものの、4~6ヵ月程度で効果が薄れてしまうため、定期的に施術を受ける必要があります。
③歯茎や歯の大きさに問題がある
「歯茎の発達」や「歯の大きさ」も原因の一つに挙げられます。
歯茎が発達して必要以上に歯を覆い隠している場合は、ガミースマイルに見えてしまうことがあります。
また、歯が通常よりも小さかったり、短かったりする場合も、相対的に歯茎が大きく見えてしまうでしょう。
治療方法
歯茎や歯の大きさに原因がある場合は、「歯肉切除」や「歯冠長延長術」などの治療方法が有効です。
歯肉切除によって、歯を覆い隠している余分な歯茎を取り除くことで、歯を大きく見せることができます。
また、歯冠長延長術では、歯肉切除と同時に歯を支える「歯槽骨」を削って調整することで、歯を大きく見せて歯茎が目立たないようにします。
歯列矯正でガミースマイルを改善する方法
ガミースマイルは、歯列矯正によって改善できる可能性があります。
具体的な改善方法をいくつかご紹介します。
歯列を下げる
骨格や歯並びに原因がある場合は、「歯列矯正」で改善できる可能性が高いです。
出っ歯や口ゴボのように、歯並びが乱れているというだけでなく歯茎が大きく前に出ている状態でも、改善が期待できるでしょう。
歯茎ごと前に突出している場合は、歯列を整えながら後方や下へ少しずつ移動させ、口元の形状を整えます。
大きく動かしたい場合には、抜歯が行われることもあるでしょう。
また、歯科矯正用アンカースクリューを併用することで、歯列の動きをスムーズにする処置が取られるケースもあります。
歯の位置を上げる
上顎の歯の位置が低く、歯茎が大きく露出している場合は、「圧下(あっか)」という方法で矯正治療が行われます。
歯を歯の根の方向に押し上げるように移動させることで、歯茎の露出を抑えることができます。
矯正治療の中では難しい方法ではありますが、治療を行うことで歯の動きがスムーズになるでしょう。
歯科矯正用アンカースクリュー
ガミースマイルの治療で広く用いられるアイテムが、「歯科矯正用アンカースクリュー」です。
小さなチタン製のネジを歯槽骨へ埋め込み、ゴムやチェーンをかけて矯正装置をサポートします。
ガミースマイルの治療では、歯列全体を後方や下へ移動したり、歯の位置を上に引き上げたりする際に用いられることが多いです。
従来、歯を大きく動かす場合には外科手術が必要とされていましたが、歯科矯正用アンカースクリューと矯正装置を組み合わせることで、外科手術をせずに治療を行えるようになりました。
歯槽骨へ埋入したネジは治療後に撤去するため、金属部品が体内に残ることはありません。
ガミースマイルは治療した方が良い?
適切な治療を受けずにいると、外見だけでなく機能面にも影響が出る可能性があります。
最後に、歯科医院で治療を受けようか迷っているという方に向けて、放置することで想定されるリスクをご紹介します。
外見にコンプレックスを抱く
ガミースマイルの治療を受けずに放置するリスクの一つが、「外見にコンプレックスを抱く」という問題です。
周囲からは魅力的な笑顔に見えたとしても、人によっては、大きく露出した歯茎が気になってコンプレックスに感じることがあります。
口元が見えないように手で隠したり、鏡を見ることが苦痛に感じたりする方もいるでしょう。
外見に自信が持てないという方は、ストレスを抱える前に治療を受けることをおすすめします。
むし歯や歯周病の発症リスクが高まる
見た目の問題だけでなく、「むし歯や歯周病の発症リスクが高まる」という問題もあります。
歯茎が大きく露出する方は、噛み合わせや歯並びにも悪い影響が出ていることが多く、食べ物が歯に挟まりやすい傾向にあります。
また、歯ブラシが届きにくいことから、むし歯や歯周病を発症しやすいといえるでしょう。
食べ物が挟まりやすい、歯を磨きにくいという方は、歯科医院で治療を受けることを検討しましょう。
口臭の原因になる
歯茎の露出が多いだけでなく、口を閉じにくいという場合には「口臭が発生しやすい」という問題があります。
口が閉じにくいと口呼吸になりやすく、口腔内が乾燥してしまいます。
自浄作用を持つ唾液の分泌が抑制されてしまうことから、口臭が発生する可能性があるでしょう。
また、むし歯菌や歯周病菌が繁殖しやすくなってしまうので、口腔内の乾燥が気になるという方は、歯科医院での治療を検討してください。
口元のお悩みはティコニーデンタルオフィスへご相談ください
人によっては魅力的に見えるガミースマイルですが、コンプレックスに感じる方もいます。
機能面にも悪い影響を与えるので、気になっているという方は歯科医院で治療を受けましょう。
口元が原因でコンプレックスを抱えているという方は、ティコニーデンタルオフィスへご相談ください。
当院の院長が、患者様の状態を診察した上で、最適な治療方法をご提案いたします。
歯茎が露出する原因を知りたい、自身に適した治療方法を知りたいなど、まずはお気軽にカウンセリングをご予約ください。
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