歯を失った場合の治療方法として広く知られるようになった現在、インプラント治療への注目度は年々高まっています。

しかし、治療自体に興味はあるけれど、お金がないから受けられないという方も少なくないでしょう。

ここでは、インプラント治療の費用目安やお金がない場合の対処法をご紹介します。

費用を少しでも安く抑えたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

そもそもインプラント治療には、どの程度の費用がかかるのでしょうか。

インプラント治療の費用相場をご紹介します。

 

前歯1本あたりの費用相場

インプラント治療は、「前歯」と「奥歯」で費用が若干異なります。

また、歯科医院によって設定されている料金は大きく異なるため、費用相場にも幅があります。

前歯1本あたりの費用相場は、以下の通りです。

 

口の中で最も目立つ前歯は、顔の印象を左右する重要な部位です。

自然で美しい仕上がりを目指すためにも高度な技術が必要となり、人工歯・被せ物の作製費用が高額になる傾向にあります。

 

奥歯1本あたりの費用相場

奥歯は前歯のように目立つ部位ではありませんが、食べ物を咀嚼するために欠かせない大切な部位です。

また、奥歯は発音や顔の形にも影響を与える部位でもあります。

インプラント治療で自然な歯に近い、美しく丈夫な歯を手に入れましょう。

奥歯1本あたりの費用相場は、以下の通りです。

 

インプラントの手術費用や検査料・診断料に関しては、前歯と変わりません。

人工歯・被せ物の費用はやや安価ですが、どの歯科医院でも合計金額に大きな差はないでしょう。

 

全ての歯をインプラントにした場合の費用相場

全ての歯をインプラントにする場合は、「All-on-4（オールオンフォー）」と呼ばれる方法が取られます。

従来の歯1本に対して1つのインプラントを埋め込むという方法ではなく、4本のインプラントで10～12本の歯を支えられます。

上顎、もしくは下顎のどちらか全ての歯をインプラントにする場合の費用相場は、以下の通りです。

 

上顎、下顎両方の歯全てをインプラントにすると、約２倍の400～500万円程度の費用がかかります。

1本ずつ治療を行った場合と比べて体への負担が少なく、手術の費用も安く抑えられるという点が特徴です。

総入れ歯が必要だという方や、今まで入れ歯を使用してきたものの合わないという方は、インプラントを検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

インプラント治療といえば、高額だというイメージを持っている方も少なくないでしょう。

インプラントの治療費は、なぜ高額になってしまうのでしょうか。その理由を解説します。

 

健康保険が適用されない

インプラント治療は健康保険が適用されないため、自費診療となります。

保険が適用されるのは、必要最低限の健康を維持するための治療に限定されていて、美しさや性能の高さを求めるインプラント治療には適用されないのです。

保険が適用されない場合、治療にかかる費用は10割自己負担となります。

治療に200万円かかるとすると、200万円全てをご自身で支払う必要があるため、インプラント治療は高額になってしまうのです。

保険が適用される治療には「入れ歯」や「ブリッジ」がありますが、しっかり噛めない、周囲の歯に負担がかかるというデメリットがあるため、インプラントと同様の効果や仕上がりは期待できません。

 

治療に長い時間がかかる

インプラント治療の費用が高額になる理由には、治療期間の長さも挙げられます。

人によって異なりますが、基本的にインプラントは治療に半年～1年程度の時間がかかります。

他の歯科治療と比較しても治療期間が長くなる傾向にありますが、これはインプラントを埋め込んだ後、顎の骨としっかりと結合するのを待たなければならないためです。

また、結合を確認した後にも、アバットメントの装着や人工歯の装着といった治療が必要となるため、治療にかかる費用も高額になるのです。

顎の骨が十分にある場合には半年程度で治療が終わりますが、顎の骨が少ない場合には、1年程度かかると考えておくと良いでしょう。

 

高度な知識やスキルが求められる

歯科医師であれば誰でもインプラント治療を行う資格がありますが、その実力には大きな差があります。

インプラントの治療を行うには、高い技術力と専門的な知識が必要です。

特性をよく理解した上で精密な外科手術を行わなければならないため、同じインプラント治療でも歯科医院によって仕上がりは異なります。

歯科医院側が技術力と知識量が十分な歯科医師を確保するためにも、インプラント治療の費用は高額になってしまうのです。

インプラント治療を希望する方は、インプラントの治療を得意とする歯科医院に依頼してください。

 

設備費や材料費が必要

他の歯科治療とは異なり、インプラント治療では、歯茎を切開して骨を露出させるといった「外科手術」が必要となります。

歯科医師に高度な技術力や十分な知識量が求められることはもちろんですが、手術を行うための設備や材料もしっかりと揃えなければなりません。

設備費や材料費を削減して安価なもので揃えてしまうと、衛生状態が悪くなって細菌感染が起こるリスクが高まります。

そのため、衛生管理に力を入れている歯科医院ほど、治療費も高額になってしまうのです。

インプラント1本の費用相場は、30～40万円です。

1本10万円といった格安料金を設定している歯科医院の場合は、衛生管理を怠っている可能性があるため、相場よりも安価な料金には注意が必要です。

 

 

お金がないけれどインプラント治療を受けたいという方のために、費用を抑える方法をいくつかご紹介します。

ご自身に合った支払い方法を探してみてください。

 

デンタルローン

十分なお金がないものの、インプラント治療を希望しているという方には「デンタルローン」がおすすめです。

デンタルローンとは、歯科治療にかかる費用を金融機関が立て替えて歯科医院に支払いを行う、歯科治療専用のローン契約を指します。

健康保険とは異なり、インプラントや歯列矯正のような審美治療でも利用できるという点が大きな特徴です。

分割払いできるため一括で支払わなければならないというプレッシャーがなく、さらに分割手数料も5％前後と安く設定されているため、ハードルの低いローン契約だといえるでしょう。

 

クレジットカードでも分割払いはできますが、分割手数料は15%前後で設定されているため、デンタルローンの方がお得だといえます。

基本的にデンタルローンはどなたでも利用できますが、金融機関の審査に落ちてしまい利用できないこともあります。

デンタルローンの審査は歯科医院を通して行えるので、利用を希望する方は、まずは歯科医院へご相談ください。

 

医療費控除

お金がない場合には、「医療費控除」を申請してインプラント治療を受けるという方法もあります。

1年間に10万円以上の医療費を支払った場合は、確定申告の際に医療費控除を申請できます。

課税対象の所得税から控除するという形で還付金を受け取れるため、インプラント治療にかかる費用負担を軽減できるでしょう。

 

医療費控除には、治療にかかった費用だけでなく、歯科医院に通院するために利用した公共交通機関の交通費も含まれます。

また、確定申告で申請を忘れたとしても、過去5年分の医療費控除を申請できます。

会社員の場合は確定申告を行わないという方が多いですが、医療費控除は確定申告をしなければ申請できないという点に注意が必要です。

 

クレジットカード

「クレジットカード」もまた、お金がない場合にインプラント治療を受けるための有効手段です。

デンタルローンよりも手数料はかかりますが、高額な治療費の一括払いを避けて分割払いができるという点が魅力です。

総額でみれば高額な費用がかかりますが、長期的に支払いを行うことで月々の金銭的な負担は軽減できます。

デンタルローンのように審査を必要としないため、どなたでも利用しやすい支払い方法だといえるでしょう。

 

MastercardやVISA、JCBなど、クレジットカードにはいくつか種類があり、歯科医院によって対応しているカードは異なります。

ご自身が所有するクレジットカードが使用できるか不安だという方は、事前に歯科医院に確認しておいてください。

 

高額だというイメージが強いインプラント治療ですが、費用対効果を考えれば、決して損だとはいえないでしょう。

お金がない場合でも、デンタルローンや医療費控除といった制度を利用することで、無理のない支払いが実現します。

失った歯の代わりに少しでも快適に使用できる歯を探しているという方は、インプラント治療を受けてみてはいかがでしょうか。

インプラント治療に関するお悩みは、ティコニーデンタルオフィスへご相談ください。

治療方法から支払い方法まで、患者様に寄り添って最適な方法をご提案します。